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涼しくなるお話を・・・・・・・・。
 今年の立秋は8月7日、秋とは名ばかりで今日も強い日差しの一日になりそうです。
こんな暑い時期に、ちょっと涼しくなるようなお話を・・・・・・・。

 今から10年くらい前、会社を早期退職し小さな釣具店を始めたがうまく行かず、それまで好き勝手な人生を送ってきた私にとって、ずいぶんと落ち込むような時期があった・・・。

 そのころのある日のこと、私の生家の表側の部屋に座っていると、突然どこからともなく現れた白髪の小柄なおばあさんが、座敷から縁側を越えて庭に走り出た・・・・・・。
 縁側にはガラス戸がはまっているのにも関わらず、そのおばあさんはスーっと通り抜け、庭から私の方をジーっと見つめている。
 私は思わず「うわーっ!!生まれて初めて幽霊を見た!」と思ったが、不思議と恐怖感は沸いて来ない?

 しばらく経つと、それは夢であることに気がついた・・・・・・。
それにしてもリアルな夢で、白髪の小柄なおばあさんも私の目にははっきりと見えていた・・・・・。

 それから何日も、その情景を思い出しては不思議な気持ちにとらわれていたが、一週間くらい経ったころ、「私の縁で白髪の小柄なおばあさんは・・・・?」と考えていると、ある思いに行き当たった。

 私の母親は、広島湾に浮かぶとある島の出身で、その母親つまり私の祖母が白髪で小柄だった事に思い当たった。



 祖母は目が不自由だったので、晩年は私の生家に引き取り両親が面倒をみていたが、私が小学生低学年のある朝、眠るように静かに息を引きとった・・・・。

 母方のご先祖が眠る墓地には、遠縁の家々のお墓も5~6基一緒に建てられており、お盆には島に在住の遠縁の方々が草刈などをしてくれていたので、ついつい安心をしてしまい7~8年も墓参りをしていなかった・・・・。
 夢のこともあり、思い立って一人で出かけてみた・・・・。

 しかし、新しい農道がついたり畑の位置が大きく変わってしまい、墓地への入り道がまったく判らない?
わずか7~8年でこの変わりようは・・・・・・・と、30分くらいあちこち記憶を頼りに探して歩き回った・・・・。

 以前はみかん畠だった場所には、女竹と呼んでいた背の高い笹が茂っている。
それでも道らしきものを見つけ、笹を鎌で刈りながら進んで行くと、なんと5~6基あったはずの遠縁の墓は無くなり、墓石の倒れた墓が一基だけヒザまでもある雑草の中に埋もれていた。
 道も無いので、崖を転がり落ちるようにそこまで行ってみた。

 墓石が倒ていたのは紛れもなく、私の母方の先祖のお墓だった。
「おばあちゃんごめんね、ごめんね」と言いながら石塔を元に戻して、チクワくらいの太さの笹を鎌で切り倒し、雑草も鎌で刈っていった・・・・。(後日、兄と甥と3人で再度行き、女竹用の草刈機で少し広めに笹を刈りとり、石塔はセメントで固定して帰った)

 どうやら、女竹の猛烈な侵入に耐えかねて、墓地に一緒に建っていた遠縁のお墓は、みんな他の場所に移築されたようで、たった一基になって寂しかったのだろうか・・・・・・、それに加え広島地方にかなりの被害を残した、安芸灘地震で石塔が倒れたままになって生い茂る雑草に埋もれていた。
 
 母方のおばあさんは、その有様を私に知らせようとして、夢に現れたのだろう・・・・・。
今では、年に数回だけだがお参りに行っている。
それからというもの私の守護霊は、この母方のおばあさんではないかと思うようになった。

 夏は涼しい北広島に、冬は多少なりとも暖かい島の南向きに別荘が持ちたい・・・・と言う願望が叶えられない以外は大して不満に思うことなく、【悠々自適とまではいかないが、細々自適】な人生を暮らせるのも、私の守護霊のお陰ではないかと、常に思っている。

 さぁ、今週の12日に草刈と灯篭を立てに行くことにしよう・・・・・・・。
 
  
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2010/08/10 14:51 | 未選択

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