《峠の辻 生家は蔵のみ 秋の水》
名古屋の友人、大田さんとのご縁で金森直治先生の句会の末席に侍らせていただいている。
冒頭の句は、9月の句会に投句した句です。
カミさんの里は、写真後ろのこんもりした林の向こうに降った雨は、瀬戸内海に流れる太田川の源流になり、林よりこちら側に降った雨は日本海へそそぐ江の川の源流の一滴になる、まさに分水嶺となる峠の辻にある。
娘の小さい頃までは、牛小屋まで家の中にある大きな茅葺きの屋敷があったのだが、人の住まなくなった家はいつしか崩れ、今では屋敷跡に蔵だけがぽつんと残っている。
この光景を詠んだ句でしたが、先生の評は「蔵だから水よりも、秋の虫か虫しぐれの方がいい」でした。
蔵の左側に見える楓の木の辺りには、山から流れ来る沢があり、生活用水にも使っていたのが懐かしく、《秋の水》と季語を持ってきたのですが.。
テレビ番組プレバトの俳句でも言われてますが、詠む人だけが持つ感情と、俳句を見た人が受ける印象が違うというのがよく分かる一句でした。
《さざなみ句会》という句会ですが、参加者が5句ずつ提出し、それを列記した表を配って、金森先生以下生徒も一人8句ずつ選句(特選1句、並選7句)する方式。
私の夢(野望)は、いつか金森先生の選句8句のうち、私の提出句5句すべてを選んでいただくこと。
これまで、平成29年9月に4句選んでいただいたのが最高得点です。
後ろのこんもりした林の中には《才の神さん》があり、カブタケなどの茸も生えていた。
さぁ、そろそろキノコ採りに・・・・・・・・・、その次はキンモクセイの花が咲き始めたらカレイ釣りの季節。
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