瀬戸内海側の川にはサツキマスの陸封型のアマゴ、日本海に流れる川にはサクラマスの陸封型のヤマメのお話をしました(アマゴとヤマメの違い)。
興味深いお話がありました。
それは、7月28日のブログに書きましたが、広島大学の河合幸一郎教授のお話の中で、瀬戸内海側に流れる安佐北区可部の根谷川でヤマメが釣れた・・・・・というお話です。
(7月28日に行われた太田川水系総合調査成果報告会のようす)
太田川水系にヤマメがいたと聞いて、一番に思い浮かぶのは、先日もお話した誤放流ですが、この谷に限っては一概にそうとは言えない部分があります。
と言うのも、実際に上根峠に行かれた方はおわかりになると思いますが、八千代町方面からいきなり断層が落ち込んで、かなりの高低差ができた《上根断層》があるのです。
その地層から想像できることは、元々根谷川は上根断層のところから八千代方向へ流れていたとしたら、その上流にヤマメが棲んでいてもまったく不思議はないわけです。
(画面右下の赤●がヤマメが釣れた根谷側、紺色の線が現在の根谷川、推測では紺色の川が緑線の方に流れていたのでは・・・・・と想像すると楽しいです)
ある日上根断層ができて、根谷川は途中から断層の落下と同時に太田川方向に流れ始めた・・・・・とすれば、根谷川にヤマメがいても不思議ではないわけですね。
※ ヤマメとアマゴの混生で、誤放流の他によく語られるお話に、昔山奥で木で食器などを作る木地師などが、貴重なタンパク源を自分の川でも得られるように・・・・・と、分水嶺の向こうの魚を釣って弁当箱に入れて運んで、自分の方の川に放流した・・・・・といったお話があちこちで残っています。
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