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積雪45㌢。
ツララの下がったトンネルをバスが頭をかがめるように通り抜けた。八幡高原である。土草峠をあえぎながら登っていたバスは、昭和38年暮れに完成した369mのこのトンネルのお陰で、雪の日も楽に八幡に入れる。
 先日ご紹介した中国新聞社編《中国山地 下巻》の冒頭、「風土と人間」のうち『芸北の宿』の序文である。

       

 本日2月18日、西日本に降った雪・・・・・・・テレビでは「八幡高原45㌢」とある。
芸北町出身のカミさん、その姪っ子に言わせれば、「広島県の北海道は芸北町、芸北町の北海道は八幡」というくらい(決して差別とはとらないでください)。

 この八幡高原、私が崇敬する二人の巨人《旅する民族学者宮本常一》も、《植物学の父牧野富太郎》も訪れている特異性のある地域。

 牧野富太郎博士は、交通事情の整っていなかった昭和8年と、昭和⒓年に八幡湿原に訪れて《衣にすりし 昔の里の かきつばた》と詠んで、自分のシャツにカキツバタの汁を塗り付けて喜んでいたと言われている。
 まさか、この偉人が泊まった当時の《蓬旅館》の女将さんも、昨今の情報氾濫時代と違い、せいぜい隣村の噂くらいしかわからない昭和14年の冬に訪れた、宮本常一を知る由もなく素朴に接したのだろう・・・・・と私は勝手に解釈している。

 前出の八幡トンネルの完成時には、芸北町の中心雄鹿原の学校に通っていたカミさんの甥っ子はこのトンネルまで全校でパレードに行った・・・・・との話をしてくれた。

 ついつい、「北広島町八幡に45㌢」とのテレビニュースを聞き、こんなことを書いてみました。


《今日のぷりん》

 愛犬ぷりん、食べ物の好き嫌いは激しいのですが、好きなモノを食べさせればなんとか食べています。

      
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2020/02/18 20:08 | 未選択

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