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大ギス考。
 シロギスの寿命は、何歳くらいなのだろう・・・・・・・?
いろいろな説があるようだが、おおむね10年と少々・・・・・との意見に私も賛成である。

 週刊釣りサンデー別冊【キスのすべて】【新キスのすべて】によると、次のように書かれている。

『瀬戸内海のシロギスの成長は1年で体長(吻端から尾ビレの付け根まで)8㌢、2年で12・5㌢、3年で14・5㌢、4年で16㌢、5年で17・5㌢、と意外に遅い。水温が高い西日本太平洋側のシロギスは瀬戸内海のそれよりずっと早いようである』と・・・・・・・。

 この本が発行された頃、西日本の太平洋側や九州の島々と、瀬戸内海のシロギスとではあきらかに最高サイズが違っていたわけです。
 かと言って、瀬戸内海のシロギスが西日本や九州のシロギスより【短命】ということはありえないので、この差は冬の最低気温によってエサを摂るか摂らないかに因るものであることは間違いありません。

 しかし、ここ20年くらいの間、徐々に瀬戸内海の【冬季最低気温】が上昇し、冬場でもシロギスがなんとかエサを摂ることができる10度~12度の水温になっていき、最近では特に水温の高い海域では30㌢オーバーもかなり上がっている。



(島根県浜田市で釣った、この実寸32㌢のシロギスは、いったい何年生きてきたのでしょう)

 ここで、先日行った鹿児島県薩摩川内市の甑島のキスについて考えてみましょう。

 上甑島の名勝【なまこ池】の中でも、シロギスは釣れます。
ただ広いとは言え、海とは長い砂洲で遮断されているので、エサは極端に少ないせいなのか釣れるキスは小さく黒っぽい色をしている。
 ここでは寿命の10数年生きたとしても20㌢は越えないのではないでしょうか?



(上甑島の【なまこ池】、この中でも引き釣りでキスが釣れます)

 それでは私が今回唯一シロギスのランク物を釣ったK浦ですが、40数匹釣って20㌢以下は4匹で、残り30数匹はすべて20㌢オーバー。
 なぜ頂点に立つ尺ギスが釣れなかったのでしょうか?

 そんなにキス狙いの人が行くわけではなく・・・・というよりキス狙いの釣り人は皆無と言っていいでしょう。
大ギス場に共通の、川も干潟や砂浜もあり、姿を隠すにはもってこいの港もありで、まるで上五島の筒の浦や三日の浦のような場所なのに。
 
 答えは判っていました。
潮の満ち干に従って湾内を行き来する大ギスをしとめるには、ずばり【夜釣り】が効果的なのです。
 しかし、昼間でも2時間やっていて車が3台くらいしか通らない場所で、独り夜釣りをする勇気はありません・・・・。

 深山でのツキノワグマやマムシなど(敵を知り、己を知れば百戦危うからずで)怖いとは思わないのですが、私の苦手なモノに「幽霊とUFO」があるのです・・・・・。
 【しげぽんのひとりごと】のブログの持ち主にそう言うと「幻覚ですよ」とこともなげに言われてしまいました。
彼は一人で十方山などでキャンプをするほどの人ですから・・・・。

 幻覚とはいいながら、境水道では右に左に流れていた土左衛門が、私の足元の杭に引っかかり、朝の8時前から13時まで事情聴取でまったく釣りができなかったなど、結構霊感めいたものがあるんですよ・・・・・。

 話が横にそれてしまいましたが、エサが豊富で温暖で害敵(フィッシュイーターや釣り人)が少なければ、寿命というものがあるかぎり30㌢、いや35㌢にも育つはずなのです。
 次に行く時は、夜釣りができるように誰かを誘って行こうっと・・・・・・・・。

 1985年に、鴨谷師と初めて甑島に上陸したおり、私だけでも26㌢以上を5匹?と30㌢オーバーを2匹釣った下甑島の長浜港、港は大きく姿を変えて長い砂浜はなくなり、キスの姿も見ることはできませんでした。



(1985年発行の週刊釣りサンデー、鴨谷師の記事・ポイント図)



(現在の長浜港、砂浜は埋め立てられ、沖波止や一文字波止が作られ上の図とは大きく様変わりしている)

 どこの大ギス場でもそうですが、それなりの砂浜が回遊範囲にあり、川が湾に流れ込んでいるなどの条件があります。
 地域的な例えで恐縮ですが、島根県大田市の温泉津湾が、大ギス生息場として絶好の教材地です。
ただ、あそこも沖合いに湾口を防ぐように一文字波止が構築され、湾内を潮流がかき回すことがなくなり、湾奥の海底はドロが溜まったようになり、往年のような大ギスはあまり姿を見せなくなりました。

 ところで、シロギスの寿命についてのお話なのに、まったくの余談ですが現在の日本人の最高齢は115歳とか。
記録では泉重千代さんの120歳と237日とのことで、その重千代さん、女性の好みを聞かれたら「やっぱり年上の女かいのぉ」と答えたそうな・・・・・・。

 私の母親は105歳と65日ですが、「ふるさとに帰っても浦島太郎じゃ、同級生もおらんし・・・」と言います。
そりゃぁ、105才の同級生はそうそうおりませんよ・・・・・・。




 
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2012/06/04 20:49 | お魚の生態

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