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暖釣寒読・・・・・・。

 寒くて釣りに行く勇気を持ち合わせていないので、愛犬ぷりんとコタツのお守りの時間が多くなります。
以前書きましたように、カレイ仕掛けも、夏のキス仕掛けもたっぷり作っているし、テレビは正月以降少々食傷気味。

 そうなると、「晴耕雨読」ならぬ「暖釣寒読」となり、本を読む時間が多くなります。
昨日から読み始めた【渡部昇一の古事記】という本、まだやっと2章までしか読んでいませんが、1章に、おもしろい部分がありました。



 『古事記』によると、日本最初の神様は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)であり、それからずっと数代にわたって独神(ひとりがみ)だけである。(中略)

 神話で活躍なさる最初の男女の神様は、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)である。
 この二柱の神々が、最初に夫婦の行為をなされて大八島の誕生となるのです。
 
 最初、この二柱の神が天の御柱の廻りを、男神が右側から、女神が左側から廻って出合った時に、伊邪那美命が最初に「あぁ美しい、いい男よ」と仰られ、伊邪那岐命が「ああ美しい、いい女よ」と言われたとある。

 そしてご夫婦の交わりをなされ、水蛭子(ひるこ)をお生みになったが、この御子は葦の葉で作った船で流し捨てられ、次に淡島をお生みになったが、これも御子の中には数えず、お二人の神々の意図は、堅固な国(島)を産もうということだったのに、産まれたのはぐにゃぐにゃして島にならなかったそうです。

 ちゃんとした島が生まれないというのは一大事なので、二神がご相談なさって、ご一緒に天上にお還りになり、天つ神のご命令での占いでは「女が先に言ったのでよろしくないのだ、また下がって行って、改めて言い換えるのがよい」と仰られたと・・・・。

 そこでまた天上からお降りになって、再び天の御柱を以前のようにお廻りになって、男神がまず「ああ美しい、いい女よ」と仰せられ、後に女神が「ああ美しい、いい男よ」と、このように言い終わられてご夫婦の交わりをなされて、御子の淡道之穂之狭別(あわじのほのさわけ)の島を、お産みになった。
 次に伊予之二名(いよのふたな)の島をお産みになった。

 これらを大八島(おおやしま)国というとある。

 筆者の解説では、この神話によると、男女の関係において、女が主導権をとることが古代において禁忌であり、古代日本人が健全な子孫を残すために子孫に与えた知恵であった・・・・。
 と書いてある。

 ここまで読まれて、「それがどうした?」「何が言いたい?」「男女同権に反する!!」などと思われたでしょうね。
 実はこのあと、おもしろい記述があるのです。

 育児法などの本で有名な、アメリカのスポック博士が述べている要旨を次のように書いている。
「アメリカの社会では、近ごろ子供の時から、男女を性によって差別をせず、男も女も平等に競争するように仕向けてきている。すでに成人になっている男の場合はまだよいとしても、男性的競争型の母親は男の子のエゴを挫き、女の子をさらに競争的に仕上げる。

 したがって今日観察されるとこrでは、公(パブリック)の場所でも、半公(セミパブリック)な場所においても、デートをしている男女のうち、イニシャチブを取っているのは大抵女子のの方である。
 多少、ハンサムな男子高校生や男子大学生は、ろくに知り合いでもない女子学生からの、積極的なアプローチを示す電話に悩まされている」と。

 それで男子学生が喜んでいるのなら、なんの問題もないのですが、男子学生の側から「まったく
それで弱っているんだ」という、強い共感をえているらしい・・・・。

 ここまで読んで思いました。
最近【草食系男子】とか【肉食系女子】という、我々昭和前半生まれには、とても理解しがたいような言葉を耳にしますが、まさに1300年も前の古事記が、現代の少子化を言い当てているような、そんな気持ちで読みました。





 

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2014/01/11 17:58 | 小難しいお話

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